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第18回海外高校生による日本語スピーチコンテストの結果報告

今年で18回目を迎えた「海外高校生による日本語スピーチコンテスト」は7月21日に川崎ソリッドスクエアホールにて開催されました。今年は世界から15の国と地域、16名の代表が出場しました。

司会進行役の貞包みゆきさん(株式会社ホリプロ所属)により12時30分に開会され、JSA実行委員長の豊田邦裕からの挨拶、JSA審査委員長の国際教育開発協会理事であり、城西国際大学大学院特任教授の高見澤孟先生からの審査方法の説明などがあり、海外高校生のスピーチが行われました。

【出場者】

出場者名 年齢 スピーチのタイトル
最優秀賞 杜雨萌 中国 済南 16 走ることについて語る時に私の語ること
優秀賞 金賢珍 韓国 18 言わなくても伝わること
会場特別賞 ダコダ ストラック アメリカ 18 僕と母との関係
審査員特別賞 ボジェナ オドバシチュ イギリス 17 制服
審査員特別賞 タリン サリサー インドネシア 17 自立の成果
審査員特別賞 ケニー リー オーストラリア 17 日中関係
審査員特別賞 ロング クンティア マリス カンボジア 17 もっと日本留学へのチャンスをください
審査員特別賞 コナー マックデイビッド カナダ 17 西洋のテレビゲームと日本のテレビゲーム
審査員特別賞 楊亦沉 中国 上海 18 ネット時代と絵葉書
審査員特別賞 孫沛程 中国 香港 16 中二病
審査員特別賞 張欣宜 ニュージーランド 16 言語
審査員特別賞 滝浪 ニコラス 磨輝 ブラジル 16 なまけるな
審査員特別賞 ローラ エフゲニエヴァベノヴァ ブルガリア 17 SAY YES!
審査員特別賞 マルタ グドグ ポーランド 17 けがに負けない
審査員特別賞 ウォン ユエン アー マレーシア 16 リーダーシップキャンプで学んだこと
審査員特別賞 リセンコ ソフィア ロシア 17 特別な本

今年度の各スピーチも、日本語の運用能力はもちろんのこと、内容において発想力豊かで非常にレベルの高いものばかりでした。文京学院大学客員教授、日本医科大学医学部兼任講師の藤谷克己先生によるスピーチ後のインタビューでも、観衆の笑いを誘うユーモアを交えて、しっかりとした受け答えができました。非常にレベルの高いスピーチが続く中で、殊更に目を引いた3名が最優秀賞、優秀賞、会場特別賞を受賞しました。

コンテストで最も秀でたスピーカーに贈られる最優秀賞は、中国(済南)代表の杜雨萌さんが受賞しました。
村上春樹のエッセイ「走ることについて語る時に僕の語ること」を引用し、日中友好の貢献のために一人の力では限りがあるけど、ランナーのように毎日進みたいという決意をスピーチしました。

続く優秀賞には韓国代表の金賢珍君が選ばれました。俵万智のサラダ記念日の詩と韓国の有名な詩を例にして、日本語(人)と韓国語(人)の伝え方の違いをわかりやすく述べたのが印象的でした。

コンテスト観覧者から特に評価の高かった者が受賞する会場特別賞はアメリカ代表のダゴダ・ストラック君が受賞しました。母とのつらい過去を学校の先生や友達に支えられ、乗り越えられたという勇気あるスピーチが観覧者を魅了しました。上述の3名以外にも、コンテスト出場者にはそれぞれ審査員特別賞が贈られました。

尚、審査協議中には打鼓音による和太鼓の披露と、海外高校生を紹介するスライドの発表があり、日本文化に触れると共に、観覧者の方々にとっては、出場者の高校生を知る良い機会となりました。

☆JSA交流パーティー

コンテスト終了後には、懇親会として「JSA交流パーティー」が立食形式にて催されました。コンテストでは緊張していた海外高校生たちもやっとコンテストの緊張から解放され、数多く参加した国内の高校生たちとの会話を楽しんでいました。また、韓国代表の金君のテコンドーの披露をはじめ、カナダ代表のコナーくんのダンス、アメリカ、ブルガリア、ブラジル、中国、香港代表による自国の歌の披露などもあり、親睦を深めるためにあたり大変和やかなムードで終わることができました。


最優勝を受賞した杜雨萌(中国代表)

交流パーティーの様子

第6回、第7回JSA国際交流パーティー

皆さんこんにちは。
報告が遅くなりましたが、2月と3月に行われたJSA国際交流パーティーの様子をお伝えします。
2月に行われた第6回JSA国際交流パーティーですが、JSAの主催団体であるNPO法人E.G.G.の理事をされている渡辺範夫さんに、JSAの誕生の秘密を教えて頂きました。
どのようにしてJSAは生まれたのか、どのようにして参加国を集めたのか、昔はどのような内容だったのかなど、JSAの知られざる歴史をたっぷりと教えて頂きました。
ここで聞いたことをお伝えしたいのはヤマヤマなのですが、全部は厳しいので、渡辺さんから教えて頂いた大事なことを抜粋して、皆さんにも共有していきたいと思います。
*JSA活動の考え方
①JSAは人から人、国から国、文化から文化に広がる旅である。
人間の歴史と、社会の歴史と、自分の歴史を意識する。
②JSAは自分の生き方を映してくれる鏡である。
自分の於かれた現在の境遇の中でおこなわなければならないこと(コア)をふまえながらも、自分がやりたいこと、質を高め、領域を広げ、変化を生み出す行動をとること(スペース)を意識し、JSAの方向性に共感を持って参加する。
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JSAに参加することで、自分自身のこともたくさん見えて来ます。
私自身も将来の自分の方向性というものが見えて来ました。
このメッセージは忘れぬよう心の中にしっかりと留めておこうと思っています。
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*JSAの未来
平和と友好のミッション
僕らの課題:友情を高めていくことをミッションとして持つ、事業の継続・発展、JSAがおもしろいと思うハートを持つ、動かすためのエンジンをつくっていくこと、計画し前に進んでいく。
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JSAの継続、発展が平和と友好のきっかけや基盤になることを
願い、このJSAの活動をより多くの人に知ってもらい、そして
より充実した内容のプログラムになるよう、今後も活動していきます。
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以上、第6回JSA国際交流パーティーの報告でした。
JSAの根っこの部分を知れる貴重な会となりました。
もっと深いところまで聞きたい方はJSA国際事務局までお問い合わせ下さい♪
次に3月に行われた第7回国際交流パーティーの報告です。
今回は「第16回JSAのDVD上映会」ということで、2年前の第16回海外高校生による日本語スピーチコンテストのDVDを見ました。
14名の出場者全員分のスピーチを見ました。
日本語力は素晴らしいのはもちろんのこと、発想や視点もすごくユニークで、本当に何度見ても飽きません。
ところどころクスクス笑ってしまうことや、心に響く感動的な内容のものもあり、正に笑いあり、涙ありのコンテストです。
参加してくれた皆さんとも感想を言い合いながら見るのがとても面白かったです。
そして、今年のスピーチコンテストではどのようなスピーチが聞けるのかすごく楽しみになりました。
6月のJSA国際交流パーティーでは2012年第17回JSAのDVD上映会を行う予定です。
そちらも是非お楽しみに♪
DVD上映会
来月の国際交流パーティーは「世界の料理、日本の料理」をテーマに実際にお料理を作りますので、是非ご参加下さい♪
次回は4月20日(土)18:00~です。
お楽しみに☆

E.G.G.日本語研修 事業報告

Ⅰ.概要

 世界の日本語学習者にとって、実際に日本に来て、生の日本語を学ぶという機会は非常に貴重な経験となると思います。特に青少年の時期にそれを経験することによって、今後の自分の進路を決めるきっかけとなり、さらにはより広い視野を持ち、国際感覚を身に付けた優秀な人材へと成長していくきっかけとなると考えております。

このような思いのもと、この度、NPO法人E.G.G.の活動のひとつとして、2013年2月11日(月)~2月17日(日)までの一週間、「E.G.G.日本語研修」を行いました。

この研修では、実際のプログラムの中で、日本での生活や観光、交流の場を通じて日本語を実践的に使っていくことを重きに置き、さらには毎日の活動日記や思い出画集、総括の中で書いてもらう感想文などを通じて、文章を書くトレーニングも行います。また、朝の時間を使ってよく使う表現や単語など、テキストを用いた勉強も行っていきます。

宿泊先として当NPOの母体となっている海外帰国生専門教育機関JOBAの寮(JOBA ガーディアンシップセンター)が大田区にありますので、そちらに滞在しました。そこでは、海外赴任中の親元を離れて暮らす、中学生や高校生が共同生活をしています。彼ら自身も海外生活を経験している人がほとんどですので、国際的な視野を持った生徒さんばかりです。そんな彼らとの交流もひとつの魅力かと思います。

今回は第1回ということもあり、参加者はオーストラリアからの高校生1名(リサ・ジョンストンさん)でした。

Ⅱ.プログラム報告

研修初日の2月11日は、宿泊先に着いたらまず日本のお弁当を食べました。JOBAで勉強をしていた中学生とも早速仲良くなり、中学生にとっては英語の勉強、リサさんにとっては日本語の勉強になったようです。

その後、渋谷散策をして、日本の若者の文化に触れ、夜は寮の生徒さんとカードゲームなどをして親睦を深めました。


渋谷へ向かう山手線にて

寮のみんなと夕ご飯

2月12日は日本文化体験として、鎌倉観光に行きました。日本のお寺や大仏、そしておいしい食べ物をたくさん食べて、大満足な1日になりました。夜は横浜へ立ち寄り、初めての味噌ラーメンを体験しました。


鎌倉にてお団子を食べました!

高徳院にて大仏と一緒に

2月13日はまず東洋大学の見学を行いました。大学の紹介の映像を見せて頂いたり、出来たばかりの建物の見学をしたり、大学で学食を食べたりして、日本の大学生の生活を学びました。その後に赤門会日本語学校へ行って日本語のクラスに実際に入らせて頂き、日本に来ている留学生と一緒に勉強をしました。とても緊張したそうですが、留学生の皆さんはとても優しく、楽しく授業に参加できました。とても貴重な体験となりました。その後、上野公園やアメ横など、上野の散策をして帰りました。


東洋大学にて

赤門会日本語学校での授業風景

 

 2月14日は文京学院大学女子中学 高等学校へ行き、授業体験を行いました。高校と中学の授業に一緒に入り、英語の授業の時は少し先生になった気分を味わいました。さらに、授業が終わったあとは、日本の踊りを披露してもらったり、カルタやゲームを楽しんだりとより交流を深めることができました。お友達もたくさん出来て、とても楽しい時間となりました。その日の夜は、宿泊先で寮の生徒さんと日本のアニメを日本語で見ました。日本語をたくさん使った1日になりました。


文京女子 高校の数学の授業中

交流会にてカルタ大会

2月15日は書道体験をしました。お題となる文字や自分の好きな文字を書いて、それをお土産として持って帰りました。そのあとは、思い出画集作りを行い、夕方からはお台場にある大江戸温泉に行きました。

浴衣を着て、温かい湯船につかり、そして日本食を食べて、日本をたくさん味わった時間となりました。


書道のレッスン中

大江戸温泉にて

2月16日は念願の東京ディズニーランドに行きました。気候はとても寒く、そして混んでいましたが、それにも負けず思いっきり楽しみました。たくさんのお土産を買い、疲れを忘れ1日中歩き回りました。帰ってからは、寮の生徒さんと最後に過ごす夜だったので、ディズニーランドのお土産を食べながら、みんなで歓談を楽しみました。


シンデレラ城を背景に

お買い物をたくさんしました!

最終日の2月17日は、E.G.G.日本語研修の総括を行いました。この研修で覚えた言葉や、発見したこと、自国に帰ってから活かしていくことや、全体的な感想などを書いてもらいました。そして、最後に大好きなお団子と日本のパン、そしてたこ焼きを食べてこの研修を終了していきました。

Ⅲ.終わりに

 本事業に様々な形でご助力を頂きました皆様方に感謝の気持ちを込め、簡単ではございますがご報告させて頂きます。このような研修を開催できたのは、多くの協力機関の方々のお力があってこそだと強く感じております。この研修が、世界各国からの参加者が増え、「世界各国の高校生と学ぶ日本語研修」という、さらに日本語を通じて国と国とを越えた交流も行えるようなものにしていけるよう、今後とも努めてまいります。そして、日本と各国の架け橋となるような人材をたくさん輩出していけるよう、当事業の発展を目指していきます。今後とも温かいご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

インドネシア大会に行って来ました!

こんにちは。
先日の2月16日(土)にインドネシアでの日本語スピーチコンテストが開催されました。
そこに当NPOの理事がインドネシア大会に参加して来ましたので、その様子をお伝えして行きます。
届いたばかりのホヤホヤの情報です!
☆2013年2月16日に開催された 「インドネシア高校生日本語弁論大会 全国大会」
インドネシア高校生日本語弁論大会1
出場者の写真です。
インドネシア高校生日本語弁論大会2
インドネシア高校生日本語弁論大会3
審査中の余興の様子です。
(上)AKBを披露してくれました。
(下)サマン・ダンス
※サマン・ダンスは十三世紀に、アチェ州のガヨ・ルエス地方のウラマー(イスラム指導者)、シェク・サマン師によって編み出された踊り。
ガヨの刺しゅうが付いた伝統衣装を着たダンサー達が、膝をついて座ったまま列に並び、歌やリズムに合わせて手、指、腕、頭、上半身を上下左右に一斉に素早く力強く動かし、肩や手をたたく。
踊りには宗教的なメッセージが込められているとされ、村の祝い事や村同士の交流イベントで披露されてきた。
余興ではインドネシアの高校生が日本語で歌を歌ったり、インドネシアの伝統的な踊りを披露したりと、とてもレベルの高いものだったとのことです。
また、余興だけではなく、本題のスピーチの方も年々レベルが上がっているとのことでした。
インドネシア高校生日本語弁論大会4
ここは、ジャカルタの日本大使館の近くの写真です。
やはりどこも高層ビルが立ち並んでいるのですね。
是非機会があれば行ってみたいです☆
また、大会の詳細はJSAメールマガジンでもお伝えしていきますので、ご期待下さい♪